【2021年予測版】ベトナム日系企業の昇給・賞与調査結果

こんにちは!ウォーカーズの奥田です。この度は当サイトの運営会社である平衡舎(人材会社)として、ベトナム国内に進出している日系企業59社分の 2021年昇給率・賞与の見込調査の結果をご報告します。

ご協力頂いた企業様に深く感謝を申し上げます。
少しでもベトナムで働く皆様のお力になりましたら幸いです。

2021/5追記

本記事の予測調査後、
本調査を実施いたしました!結果については、下記リンクを御覧ください。

【2021年版】ベトナム日系企業の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】

調査の趣旨について

年末に近づくにつれ、多くの企業が昇給・賞与について考える時期になりました。

コロナショックの影響もあり、日頃お世話になっているお客様から昇給や賞与についてご相談をいただく機会が例年に比べて増えました。より多くの事例が有る方が、例年の調査に先立って、『予測版』を実施させていただくことにいたしました。

調査概要

調査企業:平衡舎(人材紹介)
調査対象:ベトナム人社員のみ(日本人は調査対象外)
調査名 :ベトナム日系企業の昇給・賞与
調査
調査期間:2020年11月10日〜2020年11月30日
回答企業数:合計:59社(製造業:20社、非製造業39社)

1.昇給率に関する予測調査結果 

全体概要

この年末で、昨年に上がり幅は少なくなったものの、全体的には各ポジションでお給料が上げる企業が多いことが分かりました。

製造業・非製造業ともに一部給与の昇給率が現状維持・及びマイナスの企業もございましたが、
平均昇給率は、どのポジションにおいてもプラスの値となりました。

一方、20202月に実施させて頂いた本調査 (2020年版】ベトナム南部日系企業100社の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】) での全体昇給率の平均値の結果は下記でした。
・製造業全体 :6.7
・非製造業全体:6.9

上記と比べると、今回の結果の平均における昇給率自体は下がったことが分かります。

補足:2021年の最低賃金の上昇と、調査内容について

例年1月に更新がある最低賃金の設定について、ベトナムでは過去14年間、上昇が続いてました。

2021年1月以降の最低賃金案について、
ベトナム国家賃金審議会は、以下の2案が提出・討議されました。

①最低賃金を2020年より現行維持(0%)
②最低賃金を2020年より2.5%引き上げ

そこで、今回の調査では、2021年テト前に、新しい年度の賃金を決めるにあたり、上記2パターンだった場合をそれぞれ想定し、調査をさせていただきました。

また、調査期間中の2020年11月24 日に、最低賃金案を現状維持案を政府に提出したとのことですので、最低賃金は①現行維持(0%)の可能性が高くなっております。

(参考:Vietjo News

21年の最低賃金案、現状維持と+2.5%引き上げの2案を検討
21年最低賃金案、現状維持案を政府に提出 14年ぶり据え置き

1.1 最低賃金の上昇が0%の場合

下記表で、最低賃金の上昇が0%(現状維持)の場合の全体平均結果です。

オレンジ色が全体平均
緑色が製造業のみ
青色が非製造業のみ の結果となっております。

最低賃金の上昇が0%(現状維持)の場合の全体平均結果(平衡舎)
最低賃金の上昇が0%(現状維持)の場合の全体平均結果

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下記表では、最低賃金の上昇が0%だった場合について、業界別各ポジションにおける各値(最小値、平均値、中央値、最大値)です。

最低賃金の上昇が0%だった場合について、業界別各ポジションにおける各種値(最小値、平均値、中央値、最大値)
最低賃金の上昇が0%だった場合について、業界別各ポジションにおける各値(最小値、平均値、中央値、最大値)

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1.2 最低賃金の上昇が2.5%だった場合

下記表で、最低賃金の上昇が2.5%の場合の全体平均結果です。

最低賃金の上昇が2.5%の場合の全体平均結果
最低賃金の上昇が2.5%の場合の全体平均結果

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下記表では、最低賃金の上昇が2.5%だった場合について、業界別各ポジションにおける各種値(最小値、平均値、中央値、最大値)です。

最低賃金の上昇が2.5%だった場合について、業界別各ポジションにおける各種値(最小値、平均値、中央値、最大値)
最低賃金の上昇が2.5%だった場合について、業界別各ポジションにおける各種値(最小値、平均値、中央値、最大値)

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2.賞与に関する予測調査結果 

賞与(ボーナス)について、全ポジションにおいて、平均支給額の結果は下記です。

製造業    全ポジション: 1.20ヶ月分
非製造業全ポジション: 1.40ヶ月分

賞与につきましても、『1.昇給率』と同様、全体的には、非製造業の方が製造業よりも高いという結果になりました。

賞与予測の平均の結果
賞与予測の平均の結果

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下記表では、賞与について、業界別各ポジションにおける各値(最小値、平均値、中央値、最大値)についてです。

賞与について、 業界別各ポジションにおける各種値(最小値、平均値、中央値、最大値)
賞与について、 業界別各ポジションにおける各値(最小値、平均値、中央値、最大値)

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ベトナムでは、【賞与は年に1回、給与の1ヶ月分以上を支給する】という商習慣があります。結果からは、コロナショック状況下でも商習慣通りに支給する企業が多いことが見受けられます。

また、どのポジションに置いても中央値は1.00ヶ月分でした。
そちらについて解説いたしますと、支給額を多い企業から順番に並べた場合、半分の企業が1.00ヶ月分より多い支給、半分の企業が1.00ヶ月分、もしくはそれ以下の支給になることがわかります。

参考までに、コロナショックの影響を受ける直前に実施をさせていただいた本調査(
【2020年版】ベトナム南部日系企業100社の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】 )での全体平均での賞与支給額の結果は下記でした。
・製造業全体  :1.20ヶ月分
・非製造業全体 :1.25ヶ月分

ご回答いただいた企業の構成や調査の趣旨が異なるため一概には言えませんが、平均での結果は、賞与額については昨年に比べて、大きく変わらない見込みであるという結果になりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は2020年11月に調査をさせていただきました、予測版・ベトナム日系企業の昇給・賞与調査の結果についてご案内をさせていただきました。
改めまして、ご協力いただいた企業の皆様に感謝申し上げます。

弊社ではベトナム・日本での人材紹介に加え、人事労務コンサルティングも行っております。

人事労務に関するご不明点などがございましたら、いつでも弊社までお問い合わせいただけますと幸いです。

本調査も実施中!!

2020〜2021年の本アンケートも実施中です!
ご回答頂いたベトナム国内の企業様には、優先的にアンケート結果を配布させていただきます。
是非ともご協力頂ければ幸いです。

<2021年給与・昇給率・賞与アンケート調査概要>
【アンケートURL】https://forms.gle/9HNLZs7hxTeci74g9
【アンケートURL(英語Ver)】https://forms.gle/DgNczT4tVNbAaccSA
【概要】ベトナム日系企業におけるベトナム人スタッフの給与・昇給率・賞与の動向把握
【所要時間】5分程度
【回答期限】2021年2月10日(水)

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    参考リンク

    ベトジョー:1~9月期GDP成長率+2.12%、新型コロナ影響も成長維持
    JETRO:2020年の最低賃金を公布、平均引き上げ率は5.5%

    *2021年 本調査【ベトナム日系企業の昇給・ボーナス調査】

    【2021年版】ベトナム日系企業の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】

     

    *過去の昇給率・賞与アンケート結果*

    【2020年版】ベトナム南部日系企業100社の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】

    【2019年版】ベトナム南部日系企業89社の給与・昇給率・賞与アンケート結果【業種別】