【フル活用術】現地採用で働く上で意識してほしい点4つ

ベトナムにおける、現地採用の待遇というのは、それほど高くありません。特別な事が無い限り未経験者では月給が1200ドル〜2000ドルまででしょう。また、非常にニーズが高く希少なスキルや経験があったとしても、年収1000万円程度が限界点と感じています。しかし生活費が安く見た目の給与に比べ、目標を持てば貯金がしやすいなど利点もあります。若くして現地採用として就職を希望される方の大半は、「会社の社命で海外に行くことが理想だが、待っていてはいつになるか分からない」「海外で働く事が夢だったが、今の会社で務めていては難しい」という方です。人生1度きりなので、それ自体立派な動機だと私は考えていますが、あえて待遇面で見劣りする道を選ぶからには、よりその経験を活かして欲しいと願います。今回はベトナムでの現地採用をフルに活かせるヒントのご提供です。

掛け算を意識

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転職の際には市場価値、と言われますがどんな市場にせよ、マーケットでの価値を決める要素としては、希少性と買い手のニーズが重要です。金(ゴールド)はニーズが常にあり、希少な為値崩れしにくく、もしアルミを金に変える技術が生まれれば大暴落必至です。つまりは、希少な事そのものに意味があるのです。希少な人材とは、そのスキルや経験を持っている人が少ない、という事です。希少なスキルや経験を得る手っ取り早い方法は、掛け算です。どんな職種にせよ、ベトナムで現地採用として3年働いたとしましょう。これであなたは、「アセアンで3年実務をした」という実績を手に入れられます。しかし、これだけでは弱いのです。現地採用の給与相場は前述した通り。その域を脱する事はできません。ここに掛け算です。例えば、3年間ベトナムの日系旅行会社でカスタマーサービスをしていたとしましょう。そこに加え、独自に並行してWEB系のプログラミングを3年間毎日30分、動画サイトで勉強したとしましょう。3年間、30分毎日やっていれば、実務経験無しでも評価され得ます。そして、もともとは、デザインが好きだった、とか絵を書くのが好きだったけど、社会人になって辞めてしまった。とかいうバックグラウンドがあるとしましょう。
そうなると、「海外経験」「接客経験」「WEBプログラミング」「デザイン」という4つの要素が生まれます。現代は実に様々な仕事があり、この4つを組み合わせる事で、自分の可能性が一気に開けるように感じませんか?

現地採用ほど気楽なものは無い

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ベトナムにおける現地採用は、気楽です。日本は前提として「皆苦しい」中で自分だけサボっている事が許されない社会が多いですね。ベトナムの現地採用は、採用する側からとってみたら「自分より大幅に待遇低くて悪いねぇ」という気持ちを持っているのも事実。また、ベトナム人も一緒に働いているので、そこが基準ともなりやすく、拘束時間に関しては理不尽が日本ほどキツくないのが普通です。「仕事は仕事、私生活は私生活」と割りきっても、日本ほど特別な目でみられません。つまりは、会社を離れてからも自分の市場価値を上げる為の体力と気力と時間の余裕を持つことがしやすいのです。この余裕を使って、人生楽しむのもありです。毎日酒飲んでいてもベトナムの地ビール飲んでいればお金に困る事も無いでしょう。世界屈指の安さですから。実際は会社でダラダラ時間過ごしがちな人もいますし、早く家に返っても、結局時間を2ちゃんねるのまとめサイトなどに費やす人もいるでしょう。確かに3ヶ月で何かを身につける事は難しいですが、人間結構凄いもので、1年、あるいは3年コツコツと続ける事ができたら、それを売りに就職できるものです。自分を律する事ができる人が、現地採用でも将来的には高収入、高待遇を獲得できる人でしょう。

守られていない事を忘れるべからず

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現地採用で働いている人は、非居住者として国民年金保険の支払いは法的に自己選択になるので、年金支払わない事を選ぶ人が多いです。また生活費が安いと言えども、それはベトナムドン建ての話です。例えば生命保険。日本の居住者は日本の生命保険会社の保険にしか入れない事になっていますが、非居住者ならば、恐らく居住する国の法律によるのだと思います。ベトナムの生命保険ならば、その生活に根ざした安いものもあるでしょう。しかし海外の生命保険会社に対してあなたの遺族は生命保険金請求をちゃんとできるでしょうか?そういう不安を持ちながら保険料を払うのも嫌でしょうから、保険に入るならば日本の保険となりますよね。となると、現地採用で1500ドルで働いていては、非常に重い負担になります。そういう事から生命保険も入る事は厳しい。などなどと、いわゆる保証、保障的なものから縁遠くなるのは、やはり収入が少ないからです。収入が少なくとも生活費が安いので結果ハッピー、というのも正しい側面ですが、完全にそういう風に考えてもいい人は、ベトナム人と結婚し、ベトナム人として生きていく人だけでしょう。そうでない人は、長い人生、周到に計画も持たねばなりません。

時間を武器に

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負の側面を語れば、いくらでも語ることのできる現地採用ですが、それは日本で働くのも同じ事。負の側面を見い出せば同じくいくらでも挙げる事ができるでしょう。大事なのは、「まず自分はどう生き抜くか」「自分の家族や親しい人に対してどうするか」です。それができたら、もっと大きな貢献を考えてもいいんじゃないかと思います。自分が生き抜く為に使える武器は、誰にでも唯一平等に与えられた、1日24時間です。これをどうやって使えば、一時的に収入が少なくなっても将来取り返せるか。真剣に考えてみてもいいかと思います。現地採用=低収入ではありませんよ。人生は長く、逆転劇の繰り返しが面白いもの。一旦手取り収入が減っても必ず良い将来つかむつもりで挑戦してくださいね。

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「日の本紹会」情報発信局
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