『あの人は今』大人気ベトナム料理レストランHuongLaiオーナー白井尋さん

こんにちは!ウォーカーズの奥田です。
本日は、多くの人に愛された伝説のベトナム料理レストランHuong Laiを運営されていた、白井尋さんの今のお仕事についてと、ベトナム人に対する思いについてインタビューをさせていただきました。

①HuongLaiとは?

2001年にOPENし、2020年8月に臨時休業になったベトナム料理レストラン。

社会的に恵まれないベトナムの若者達に新たな人生のチャンスを与えたい
―ベトナム家庭料理の美味しさを外国人に知ってほしい―
というふたつの想いで創業され、多くの在住者・観光客・出張者の方に楽しんでいただきました。

<奥田撮影>Huong laiのランチセット
<奥田撮影>Huong laiのランチセット

多くのガイドブックにも掲載され、コロナウイルス以前は常に予約必須の超人気店でしたが、 2020年8月31日に多くの人に惜しまれながらも休業しました。

②白井尋さんプロフィール

・大学卒業後日本で会社勤めをされた後、1997年にベトナム語留学のためベトナム来日。
・2001年にベトナム料理レストラン『Huong Lai』を開業された。コロナウイルスの影響を受け、多くの人に惜しまれながらも2020年8月に休業。

現在は『良知コミュニケーションパートナーズ』の代表として、主にセミナー開催やコンサルティング業務に従事。
本記事では、白井さんの現在や、Huong Laiについて今回はお話を伺いました!

③白井尋さんインタビュー

1.Huong Laiについて

Q.Huong Laiを休業した経緯について教えて下さい。

(白井尋さん)コロナショック前は考えもしなかったのですが、コロナショックにより主な顧客だった旅行者、出張者、旅行者の行き来がほぼ0に減ってしまいました。

そんな中でも、Huong Laiのあり方を変えずに、主にベトナムに在住している日本人向けにコンサートやセミナーなど、新しい事も色々取り組みました。コロナだったからこそ新しい方々との出会いやご縁もありましたが、コロナ問題が長期化するだろうなといった社会風潮の中、Huong Laiのこれまでのやり方を変えてまでも存続することは続けるのもどうかなと思い、残念ながら休業にいたりました。

Q.Huong Lai時代はどういう思いでスタッフと接しておられましたか?

(白井尋さん)『共存共栄』という思いで日々接していました。
特に異文化と接する際はもっとも大事にしています。

まずスタッフとの“共存”とは、ありのままの彼らを肯定感をもって認め、日々好意、敬意、関心の3Kを大事すること。気持ちよく接し合う事です。こちらから投げかけたものは大体返ってくるものです。

次にスタッフとの“共栄”とは、日々の楽しさ(ベトナム語のvui)、成長に繋がる学び、生活を支えるための経済(給与)、そして自尊心や自信を引き出す事です。

彼ら共に日々の幸せ、成長、経済的な益を共有する事が出来ました。

また、スタッフに対しては、仲間であり、協力者であり、理解者であり、良き先生であるように心がけていました。
協力者とは、彼らにとって望むことを協力してあげることができる人。そのために肯定的な理解者である必要があると思っています。
理解者とは、自分の良さを見つけてくれる人、良さをフォーカスしてくれる人のことだと思うので、スタッフに対しては常にそのように接しておりました。

Q.Huong Laiは再開のご予定はありますか?

(白井尋さん)時期は未定ですがコロナウイルスが落ち着いたら再開したいと思っています。
15年間一緒にやってきたベトナム人料理長も同じ思いでいてくれており、料理長がフライパンを振れるまでは一緒にやっていきたいです。
フーンライのテーマである「価値との出会い」をベースに、日本からのファンにもいつでも安心して美味しい、ベトナム料理を楽しめる場所を提供し、新しくベトナムに訪れる方にも美味しいベトナムの家庭料理を提供し続けたいと思っています。

Q.Huong Laiのスタッフは今何をしているのでしょうか?
(白井さんFacebookより)
(白井さんFacebookより)

それぞれの道を歩んでいます。
フランス料理店で働いたり、近所の飲食店で働いている子。5つ星ホテルで職を得た子もいますし、自宅でカフェを開いたスタッフもいます。それぞれ頑張っています。

2.Huong Lai休業後の白井さんの現在について

Q.今はどのようなお仕事をされていますか?

(白井尋さん)主にスポットコンサルと、セミナーを行っています。

Qスポットコンサルとはどのような事をされていますか?

(白井尋さん)企業様に対して、ベトナム人社員の理解を深めたり、社員とのコミュニケーション・育成のコンサルティングを行っております。

Q.室井「どうして多くの企業ではベトナム人の方とコミュニケーションが取りにくい状況なのでしょうか。」

(白井尋さん)コミュニケーションのミスの多くはピントのズレ”が原因で起きています。

日本から来たばかりのビジネスマンの方は日本での経験上、『こうすれば上手くいった』という成功体験の方程式をもっておられますが、その方程式をそのままベトナム人社員にあてはめても日本人のように上手く動かない、という状況で悩んでいらっしゃいます。

その主な原因の1つはピントがズレているためです。

『ピントのズレ』は、ベトナム人の文化的・性質的な特徴を理解していないがために、ベトナム文化に合わない行動をしていまい、「正論なのに動かない、、」という結果を引き起こしてしまいます。

ピントがズレた状態が続くと、本来のベトナム人の能力を引き出せず、悪循環に陥ってしまい、「なんで?なんで?」という疑問が段々と否定感に繋がり、『スタッフがつかえない』と思い込んでしまいます。

このピントのズレから起こる非現実的・非合理的な行動を解消しするためには、企業のボスである日本人がベトナム人の文化・性質を理解し、ピントを合わせる必要があります。そして、ベトナム人に合う形でこれまでの会社の技術・情熱・パッションなどを合わせる必要があり、その作業のお手伝いをしたいと思っております。

Q.室井「ちなみに、ベトナム人に対しての合理的・現実的な行動はどのようなものでしょうか?」

まずは彼らの心情にフォーカスすることです。日本人と同じように“社員”、“仕事人”としてではなく、“人”として接し、心をひらく必要があります。
そのためには、マルチアングル(多面的な視点)で彼らを知り、敬意と好意をもって彼らの心情に刺激する事で、“社員”から“協力者/パートナー“へと変わり、高いモチベーションをもって仕事に励み、それが成果へと繋がっていきます。

また、ベトナム人にとって未知なる日本型のやり方やレベルを会社都合で一方的に要求しすぎる傾向にあると思います。何が分からないか、理解しにくいか、難しいか把握した上で、確実にマインドとスキルを向上させる事が出来るような成長の階段と成功体験の積み重ねが大事だと思います。

Q.奥田「セミナーでは、どの様な内容を実施されているのでしょうか。」
(白井さんFacebookより)
(白井さんFacebookより)

一般の方には論語セミナー、日本人ビジネスマン向けにはベトナム文化を学ぶセミナーをそれぞれ毎月1回開催しています。

【第5回活学論語ワークショップセミナー開催】 ついに毎月(第3日曜日)講座化決定! 論語を雑学、知識として学ぶのではなく、 ”初心者”向けに”実践”に繋げる活学として 共に学び合うワークショップセミナーです。 主催:良知コミュニケーション…

白井尋さんの投稿 2020年10月3日土曜日
Q.奥田「セミナーに参加された方で成果に繋がった方もいらっしゃるのでしょうか?」

(白井尋さん)もちろんです。

ベトナム人とのコミュニケーションも、一番低いハードルからアドバイスするので、『うまくいけた!』 という実感が湧きやすいアドバイスからさせていただいております。
低いハードルからアドバイスをするのは、これまでのHuong Laiでの社員教育と同じです。

実際に、ベトナム文化セミナーを受講した方から、次の日から効果があったと御礼のメールをいただきました。

“自分の行動が変わることで、飲食店の方のサービスが変わった。嫌なことが会っても、前のときみたいに凹むことも少なくなりました。”

セミナーを受講する皆様に、成功体験を積み重ねていただき、次のセミナーで次のテーマを提供していきたいと思っております。

Q.奥田「これまでベトナム人の方と深く接してきた白井さんにとってベトナム人の良いところはどういったところでしょうか?」

(白井尋さん)たくさんありますが、『情が豊か』なところですね。

人としての情が豊かで、素直な方が多く、日々気持ちの良い一期一会の交流を楽しんでいますし、ベトナム人の人達には仕事でもプライベートでも助けてもらっています。
あと、ベトナム人は自然な形で自分らしさを大事にしながら生きていて気持ちが良いですね。

Q.室井「日本人の方からはお金を騙し取られた例も耳にしますが、思考(計算)ファーストの方もいらっしゃるのでは?」

「自分の身は自分で守らなければならない」という日本とは違った環境に置かれているので、そのスイッチが入ると、例えば、交渉時なんかは手強くなりますね。ですから(ベトナム人の方は)甘い人にはだんだん悪くなる時もあります。

手強いという点は自尊心の強さからも影響します。良くも悪くも彼らを活かすのは自分次第だと思います。

肯定感を投げるとすぐに投げ返してくれますし、『良知』が響きやすいとも言えますね。だからこそ日常でも、仕事でも、自分が幸せになる瞬間をたくさん作ることができるんですね。

室井「良知・・・普段は聞き慣れない言葉ですが、素晴らしい意味なのですね。」

Q.『良知コミュニケーションパートナーズ』の由来は何ですか?

良知は儒学の四書五経からきており、『誰もが生まれた時から知っている良心』のことで、王陽明の陽明学の言葉で「致良知」が由来です。
日本では江戸初期の有名な儒学の教育者である中江藤樹先生が多用していた言葉です。

彼らの良知と響き合えれば、コミュニケーションがスムーズになります。
どの国籍の方にももちろん、敬意・好意持ち、相手に関心を持つことで、心をひらくことでしょう。
そうすることで、良いパートナーとして、『仕事』という共同作業に取り組んでくれるのかと。

3.今後・将来について

Q.白井さんの今後・将来について教えて下さい。

(白井尋さん)ベトナムに御恩があるので、今後も、日本とベトナム間で良い関係性を作れる土台作りのお手伝いをしたいと思っています。
これから日本とベトナムはますます行き来が増えるので、その中でなるべく良いご縁が作れるお仕事をしたいです。

ベトナム人にとって良い方法、日本人だけにとって良い方法というわけではなく、どちらにとっても良い方法になるように、ピント合わせのお手伝いを続けていきたいです。

Q.最後に、今ベトナムで働いている方、今後ベトナムで働きたい方のメッセージをお願いします。

ベトナムで、日本人の方が仕事をするは人生で一時的で、チャンスに恵まれているものだと思います。
日本で得られないキャリアアップや人間的な成長の機会は多くありますが、チャンスとして活かせるかどうかは、会社次第、ベトナム次第でもなく、本人次第です。

自分の姿勢やピントがずれていたら、時間が無駄になってしまい、せっかくのチャンスを活かせていないないでしょう。

そのために、ベトナム人の理解とピント合わせが必要です。

個人的にはこれまで御恩を感じているベトナムと、皆さんにベトナムとのご縁を最大活用してほしいと思っており、ベトナムで、成果を出せる方が増えるよう応援したいです。

その理解のお手伝いを引き続きしていきたいと思っております。

④白井尋さんへのお問い合わせについて

個々人の状況に応じて、適切なプログラムだったり、方向についてご案内いただけるとのことです!

(状況に応じてZoomでも可能)

セミナーやスポットコンサル、その他のご相談については、こちらより、白井さんに直接ご連絡ください。

白井さんFacebook Page

良知コミュニケーションパートナーズのホームページ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はベトナムで19年間Huong Laiを運営されていた白井尋さんに、今の白井尋さんの事、ベトナム・ベトナム人に対する考え方についてインタビューをさせていただきました。

お話を伺い、奥田自身も、Huong Laiの再開の日を楽しみにしつつ、ベトナムの方と共存共栄を続けるために学びを続けたいと感じました。

白井尋さん、お忙しい中インタビューにご協力くださり誠にありがとうございました!

 

投稿者プロフィール

奥田 梨紗
奥田 梨紗
ホーチミンのOLです。(人材紹介会社 平衡舎で勤務してます)
特技は、競技ダンス(社交ダンス)です。現地の競技会にも出場してます。
ダンスのおかげで沢山のベトナム人の友達ができました☆
ベトナムに住んでいないと分からない様な情報もどんどん更新できたらなと思います。